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植物の標本をつくるっぴ【文化資料館時の記事】

~2023.12.31
ぴじゅうからのお部屋
(2020/8/12)

ぴじゅうからちゃんですぴ。さっそく植物を採ってきたので、文化資料館の馬谷原(まやはら)さんの所に持って来たっぴ。
(以下、馬:馬谷原、ぴ:ぴじゅうからちゃん)

馬)ぴじゅうからちゃんこんにちは!植物を採集してきたんだって。
ぴ)そうだっぴ。さっそく採ってきたんだっぴ。

ぴ)コバンソウだっぴ!小判みたいで形が面白いっぴ。

馬)おぉ、よく知っているね。確かに先端の穂の部分の形が面白いよね。



ぴ)そうだっぴ。気になった植物は、よく図鑑やインターネットで調べているんだっぴ。

馬)コバンソウは地中海沿岸原産で、園芸用などで日本に入ってきたイネ科の帰化植物だね。草地に生育しているんだけど、そういう場所で採集したのかな。

ぴ)そういう場所だったと思うっぴ。しっかり根ごと掘り起こしてきたっぴ。早く標本を作ろうっぴ。


馬)それでは、始めようか。
ぴ)まってましたっぴ!

馬)今日は、植物を乾燥させていく作業を進めるよ。
馬)キレイに作るには、うまく乾燥させることが大事なんだ。この頃はキレイに乾燥させることが出来る植物標本作成キットもあるけど、今回は一般的なやり方でやってみよう。

ぴ)わかったっぴ!

馬)まず新聞紙を用意し、一枚づつにして横に折り半分に切る。これに植物をはさむんだよ。


馬)採ってきた植物の根には土がついていると思うのだけど、ついている土を水で洗い、水分をふき取ろう。

ぴ)そういえば土がついたままっぴ、洗ってキレイにするっぴね。

馬)次に、植物を新聞紙の上に置いて、形を整える。
馬)後で調べる際に分かりやすいように、葉は裏表が見える様に一部裏返しておく。この1枚の半分の大きさが乾燥させたあとに植物を貼る台紙の大きさなので、茎は途中で折り曲げる。必要な部分が見えていれば、あとはセンスかなあ。

ぴ)やってみるっぴ。根を洗って、ふいたあとに置く。葉っぱを細いから少し難しいけど、茎を折って形を整えてと、こんな感じにしてみたっぴ。


馬)いいんじゃないかな。そうしたら新聞を閉じて、下に採集した年月日、場所、採集者の名前を書き込んでね。
馬)前も言ったけど、標本にはこの情報があることが大事なんだよ。

ぴ)大丈夫、採った時にしっかり記録しているっぴ。事前に聞いていたから、そのあたりはバッチリだっぴ。

ぴ)えーと、採った年月日、場所、名前っぴね。しっかり書いたっぴ。


馬)次に、しっかり乾燥させるため、植物をはさんだ新聞の上下に水分を吸い取る吸い取り紙として、2-3枚の新聞を折ったものをはさむよ。

ぴ)吸い取り紙に水分を移して、早く乾燥させるっぴね。

馬)まず吸い取り紙の新聞を置く(1)。その上に植物をはさんだ新聞をのせて(2,3)、最後に、吸い取り紙の新聞をのせる(4)。これで一つの標本の作業は終わりだよ。あとは、作成する数に合わせて同じことを繰り返せばいいんだ。

馬)吸い取り紙の新聞は標本をはさんでいる新聞と開いている向きを逆にして、分かるようにしてね。

ぴ)確かに、同じ向きだと分からなくなりそうだっぴ。間違えないようにするっぴ。


馬)今回は、風通しがより良くなるように上下にダンボール紙をはさんでいるよ(5,6)。その上に固めの板を置いて(7)、重しを乗せて作業完了(8)。乗せるものは重さがある辞書や図鑑とかかな。

ぴ)ダンボール紙は中が空洞だから、空気が通るのにちょうどいいってことっぴね。

馬)最初の数日間は吸い取り紙の新聞を毎日交換した方が、水分が早く抜けるよ。その時に、形も整えよう。

馬)そのあとは数日おきでいいので、吸い取り紙を交換すると良いね。2週間程度行えば、水分が抜けてしっかり乾燥できるよ。

ぴ)とにかく早く水分を抜くことが大事っぴね。頑張ってみるっぴ。

ぴ)よーし、うまく乾燥させてカッコいい標本を作るっぴ!

馬)おぉ、その意気だよ。次回が楽しみだね。
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