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懐かしのお風呂グッズと銭湯だっぴ【文化資料館時の記事】

~2023.12.31
ぴじゅうからのお部屋
(2020/12/10)


どうも、ぴじゅうからちゃんですぴ。「ぴじゅうからのお部屋」12回目だっぴよ。

もう12月。師走というだけあって何かと忙しいし、気温もグッと下がってきたっぴ~。さてさて、寒さに負けず、おいらは今日も閉館中の資料館をパトロールだっぴ!

お風呂が気持ちいい季節




以下、ぴじゅうからちゃん:ぴ、坂口:坂)



ぴ)どうも、ぴじゅうからちゃんですぴ!今日も遊びに来たっぴよー!あ、坂口さんごきげんよう。



坂)こんにちは、ぴじゅうからちゃん。もーー本当に寒いね!



ぴ)本当だっぴ!こんな季節は、あったかいお風呂にゆーっくり浸かりたいっぴ…。



坂)あら、そんなぴじゅうからちゃんにオススメの資料がありますよ!

今年の春、南湖の恵比寿湯(えびすゆ)さんに何度かうかがったの。前年度いっぱいで銭湯をお閉めになったから、地元に愛されていた恵比寿湯さんの「記憶」を遺すために、実際に銭湯で使っていたものの一部をいただいてきたんだよ。

入口にかかっていたのれんは昔ながらの紺色に「湯」の文字。そして皆さんご存じ「ケロリン桶」。入ってすぐの壁には、こんな縁起のいいタイル絵が飾ってあったんだよ。



[[size|10|ケロリン桶は富山の内外薬品さんが作っている桶で、
「永久桶」と呼ばれるほどの丈夫さがウリだっぴ。
関東と関西ではサイズが違うってご存じだっぴ?]]



[[size|10|恵比寿湯の入口に飾られていたタイル絵だっぴ。
印象的であまりに素敵なので、素地のコンクリートごと
お譲りいただいたんだっぴ~。]]


ぴ)わあ~!銭湯のようすが目に浮かぶような資料だっぴ!カラフルで眺めるだけでも楽しいっぴ!



坂)そうなの。色がビビットだし、パッケージイラストなんかもレトロでとっても可愛いよねー。


ぴ)このおもちゃみたいなのは…美容クリームっぴ?!

んー?このタオルみたいなのは…?


坂)これはレーヨン製のあかすりだね。写真右の「フレッサー」っていうのは商品名だよ。人気商品だったみたいだけど、残念ながら現在は生産されていないんだって。

説明書によると、直接濡らすんじゃなくて、固くしぼった濡れタオルを包んで湿らせてから使うんだね。やさしく肌をこすると、スベスベになるんだとか…!


ぴ)へぇーーー面白いっぴ!同じようなのを買って、おいらも試してみようかな。

銭湯のはじまり


ぴ)あーお風呂にザブンと浸かりたくなってきたっぴー。最近はなかなか縁遠くなっちゃったけど、大きいお風呂って解放感があって特別な感じがするっぴ!温泉もいいけど、銭湯は他人との何気ないふれあいが良さでもあるっぴね。

あれ、そういえば、最近銭湯って見かけないっぴ…?



坂)そうだね。実は私も銭湯を利用したことはあんまりないんだ。恵比寿湯さんでは目新しいものが多くてワクワクしちゃったくらいだよ。

銭湯とは、その名の通り、銭をとって湯を提供する場所、つまり有料の公衆浴場だね。その歴史は古くて、鎌倉時代にはすでに京都に銭湯のような施設があったんだよ。江戸では、天正19(1591)年に銭瓶橋(ぜにがめばし・現千代田区大手町2丁目)のそばで伊勢与一(いせのよいち)が開業したのが最初みたい。

大都市・江戸では、水資源が限られているのと、火災を避けるために、個人宅にお風呂を作ることはほとんど無かったの。でも、江戸は風が強くホコリっぽい風土だったので、町人はみんな銭湯を利用していたんだって。江戸時代後期にもなると、1つの町に必ず1~2軒の銭湯があって、その数は600軒以上あったともいわれているよ。

それに、さっきぴじゅうからちゃんが人とのふれあいを銭湯の良さとして挙げてくれたけど、江戸時代においても銭湯は重要な社交場の役割を担っていたんだよ。



ぴ)衛生面でも、地域交流の面でも、銭湯は庶民の生活に欠かせない施設だったんだっぴね~。でも、どうしてそれが無くなってきちゃったんだっぴ…?


いまや銭湯はレア物?!


坂)近年は銭湯と呼ばれる一般公衆浴場はどんどん減ってきていて、日本全国でも4000軒を切ってるんだ。

銭湯が減っている理由はさまざまだと思うけど、自宅にお風呂があるのが普通になったのは、大きな原因の一つだろうね。自家風呂の普及率は今や95%を超えていて、かつてのように衛生を保つために銭湯を利用する人がほとんどいなくなっちゃったんだと思う。それに加えて、お湯を沸かすための光熱費も昔より高くなっているし、施設の老朽化や後継者不足も問題になっているみたい。

かつては当たり前だった文化も、時代の流れとともに珍しくなって、どんどん「資料」になっていく。きっと私たちの当たり前の生活も、何十年、何百年後には「歴史的資料」になっちゃうんだろうね。

どんなものをどうやって遺していけば、よりありのままに近い現状を伝えていけるのか…日々研究しなくちゃ。



ぴ)時代の流れとともに人の文化は変わっていくっぴ。それに伴って、生まれるものもあれば、廃れていくものもある。だけど、形を変えて生き続けるものもたくさんあるっぴ!

それにやっぱり、銭湯の独特の雰囲気にはファンが多いっぴね。壁のペンキアートとか、水色タイルの浴場とか!最近流行りのレトロ可愛いものがたくさんあるし、入浴レジャー施設よりも比較的安価に大きい湯船に浸かることができるのも魅力だっぴ。まだまだ、過去の遺物にするには惜しいっぴよ~!



坂)レア物になりつつある銭湯。

皆さまの周りにあったら、もしかしてラッキーかもしれませんよ。



ぴ)坂口さん、ありがとっぴ!今夜はゆっくりお風呂に浸ろうかな。

次回の「ぴじゅうからのお部屋」もお楽しみに~ぴぴぴ~!
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